キスまでの距離






「なぁ、。チュウしよ?」


俺さ、可愛らしく言ったんさ。
こう首なんか傾げてみちゃったりしてさ。
正にオネダリ!みたいな感じに。
自分で言うのもなんだけど、結構可愛かったと思うんだよね。

なんにさ。

なんでそんな鬼みたいな顔するわけ?


「えー!何だよ、その顔!?」


俺とチュウすんのが嫌なわけ?!


「うん、嫌だ。」


うっそ!マジで!?
冗談で聞いただけなのに、返ってきたのは予想に反する答え。
俺が想像してたのは


『・・・そんなこと、ないけど。』

『じゃあ、チュウ、しよ?』

『うん・・・。』


て感じだったんだけどなー。
何だよ、この展開。真逆じゃねぇか!!
あー・・・でも、まぁ、に女らしさっつーか、乙女らしさを求める方が無理か。

そんな事を胸中で、ひっそりと考えていると
鬼を更に進化させて般若のような表情になったが


「今、凄い失礼なこと考えてたでしょ。」


女とは思えないドスのきいた声で詰め寄って来て
お!今なら不意打ちでチュー出来んじゃね?
とか思ったりしたけど、そんなことしたら腹に一発拳を叩き込まれて
挙句の果てに首まで絞められる事は明らかだったから
キスしたい衝動をどうにか抑えて、「そんなことねえって!」と笑顔で誤魔化した。

俺の反応には訝しげな表情を作って見せたけど
ため息と共に(幸せ減るぜー?)それも消して、目の前の机の上に頬杖を突いた。


「そんなにキス、シたいの?」

「したい!!」


もう、即答。
だって暫くしてないし。ここ学校だけどさ、周り誰も居ないし。
二人きりだし、いいっしょ?シても。


「いいよ。しても。」


マジで!?
やった!じゃあ遠慮なく!!

OKが出たので、嬉々として身を乗り出そうとした瞬間。
俺好みのまぁ、うん、可愛い笑顔でがこう言い放った。


「その代わり・・・





アタシに腕相撲で勝てたらね。」




「は?」















拍手お礼でした。







 
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