自らの手で肌蹴させた胸元に、そっと頬を寄せる姿は
心音でも聞いているかのようで。

肌の滑らかな感触を楽しむべく、寄せた肌を擦り合わせれば
頭上から吐息のような笑い声が落ちてくる。

それを聞いた知念も、その口元を笑みの形に歪ませると
小さく音を立ててなだらかな曲線に口付けた。











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「そう言えばね、」


思い出した、とが声を上げ、知念は体勢は変えずに
視線だけを上へとやり彼女を見る。
すると同じ具合に下を見遣ったと眼が合い、その偶然に
二人は瞳を細めて微笑み合う。
それによって一瞬途切れた言葉をがワンテンポ遅れて紡ぐ。


「がね、スミを入れたんだよ。」

「スミ?」


の友人の名と、それとは結びつかない単語が出て来て
少しばかり耳を疑った知念はの言葉の一部、気になった単語を反復する。
はそれに「そう。」と小さく相槌を打ち
抱えるようにした知念の頭を、そっと一度、優しく撫ぜた。


「昨日見せて貰ったの。今、知念がキスした辺りだったかな。」


綺麗な薔薇のスミ。
彼女の白い肌に、良く映えていた。とが少し嬉しげに言うのを見て
知念は


「自分も入れたくなった?」


彼女の次の言葉を予想してみせた。
それは大当たりだったらしく、は知念の言葉に眼を丸くする。
「よく分かったね。」とでも言いたそうなその表情に知念は小さく苦笑を
浮かべると、胸元に寄せていた顔を少しばかり離し
長い首を伸ばして、の頤に唇を押し付けた。
その柔らかな感触には
お返しと云わんばかりに、知念の額へ唇を寄せた。


「胸元にスミ、なんて色っぽくない?
 蝶の形のスミ、入れたいな。」


云われて、スミを入れたの姿を想像してみる。
確かに、色っぽいかもしれない。
この滑らかな肌には、きっと鮮やかな色が似合うだろう。
生命活動臓器、心臓の真上に。まるで誇示するかのように
色を散らした姿を考えただけでも、ゾクリとする。
けれど・・・


「駄目。」


きっぱりと、言い切って
腰に回していた腕をの後頭部へと移動させる。
そしてが「どうして?」と言葉を発する前に、その唇を自分のそれで
塞ぎ、言葉を紡ぐ為に薄く開かれたそこへ自らの舌先を中へ滑り込ませた。
突然のそれに、反射的に身を引こうとしたの頭を
すでに回していた手で、身を捩ることすら許しはしないとでも云うかのように
強く押さえ込む。
それと同時に侵入させた粘膜に覆われたそれを、彼女のものと絡め吸い上げると
は吐息にも似た、甘い声を漏らす。
オスの本能を煽るような、濡れた響き。
鼓膜を震えさせるそれに知念はニヤリと口角を吊り上げる。
襲い来る刺激を緩和するためか、固く閉ざしたの瞳にその表情が映る事は
無かったが、気配で感じたのだろう。
長い腕の絡む体を、快楽からでは無くピクリと震えさせた。


「スミもピアスも、駄目。には必要無い。」


重ねた唇を離しながら呟くようにそう告げて、指に絡みつく柔らかな髪を梳く。
すると僅かながらに上がった呼吸を整えつつ
は不満気に眉を寄せた。


「ピアスも?」


自分は開けてるくせに、ズルい。
銀色の針の貫通する形のよい耳を引っ張り、が抗議の声を上げる。


「の体には、傷なんて要らない。
 お前はこのままで綺麗だから・・・。」


彼女の子供じみた行動に胸中で笑みを零しながら
知念はそう云って、体温上昇により更に赤く色づいたの唇に再度口付ける。

そんなキスで騙されはしない。

としかめっ面をする。


「拗ねるなよ。」


寄せ合った体をより近づけさせるかのように、の背中に添えられた手を
知念は慣れた動きで滑らせ、目的の物を見つける。
探り当てたのは、胸元を覆う下着の接続部分。
上手い具合に引っかかり合った金具の隙間に指先を割り込ませ、
知念はパチリと、


その戒めを解いた。
















何が言いたいのかよく分からんモノが出来てしまった(いつものこと)
多分、微エロ(のようなもの)が書きたかったのではないかと。
でも、エロくねえや。あはは。雰囲気、雰囲気!!

05/0515


 
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