デコボコ★フレンズ 〜夢と魔法がつまってる〜









地元ではありえない数の人間がひしめき合う場所。
そのあまりの喧騒さに竦みもせず、豚と猫と鼠の耳の形をした仮装カチューシャ
を装着し、果敢に人込みへ切り込んで行くのは、


まぁ、アレだ

言うまでも無く3馬鹿の三人だ。

学校のイベントで訪れた夢と魔法の王国に、馬鹿共はこれ以上無いほどに浮かれていた。


「ひゃっほー!来たぜ王国!!」

「王国!!」

「よしきた野郎共!つべこべ言わずにアタシに着いて来い!!」

「「ヨーホー!!」」


の高らかな声に、知念と甲斐の声が重なり
掲げられた三つの拳がまるで何かを誓うようにぶつけられた。

高々テーマパークでそこまで盛り上がらなくても…

こちらの言葉などきっと(いや確実に)聞こえていないだろう耳付きの3人組は
知念を真ん中に手を取り合い、スキップのような小走りでバザールの中心を駆けて行く。


「まずはパスをゲットだぜ!」

「「ヨーホー!!」」


結構遠くにいるのにまだ聞こえる3馬鹿共の雄叫び。
うぜぇくらいのハイテンション。
周囲の客も軽く引いている。
…今日来園しちまった運の悪い皆さん、3馬鹿に遭遇しても決して餌は与えないで下さい。

祈るように呟いて、俺は隣りの彼女の手を取った。



途中、足が縺れ転んだらしいに気付かず、走るスピードもそのままに、
罰ゲームのようにヤツを引き摺る知念と甲斐を見掛けたのはまた別の話。


「ちょ、痛いよ寛くん裕次郎くん!たすけてド●ルドー!!」








3馬鹿と夢と魔法の王国
ちなみに子豚耳は知念、白猫耳は甲斐くん、鼠耳はさん
浮かれ過ぎ

        


07/0206




 





 
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